鉄欠乏性貧血とは、体内の鉄が不足する鉄欠乏症により引き起こされる貧血です。
赤ちゃんは、胎内にいるときは母体から鉄分をもらっています。
生後6か月ごろまでは体内に貯めた鉄分を利用できますが、それを過ぎると鉄分の蓄えが成長とともに徐々に少なくなってきます。
特に母乳は鉄分の含有量が少ないため、母乳栄養の赤ちゃんの方が鉄分不足になりやすいといわれています。
体の成長に対して離乳食からの鉄分補給が追いつかなくなってしまうことが赤ちゃんの鉄分不足の原因です。
鉄欠乏性貧血は生後9か月以降に生じやすく、3か月以上貧血が継続した場合、脳の発達に悪影響を与える可能性があることが報告されており、2歳未満に鉄欠乏症がないかを確認することの重要性が示唆されています。
2020年にはWHO(世界保健機構)から2歳未満の乳幼児に対する鉄欠乏症に対してガイドラインが発行されております。
顔色が悪いなどの貧血症状がある場合は、貧血の検査を保険診療内で実施します。
症状がない方も、ご希望される方には貧血のスクリーニング検査として指先から簡易的な採血を行い鉄欠乏の有無を確認します。この場合は自費診療(3000円)となります。
当院では1歳児健診(自費健診)を受けられる方には、無料で鉄欠乏の有無を確認します。
また、当院にかかりつけ登録をしていただいた1~2歳の方も、一回に限り無料で検査いたします。
ご不明な点が御座いましたらお気軽に医師または受付にお尋ねください。